ここでいう「インフラエンジニア」とは、企業のサーバやネットワークといった「ITインフラ」の設計構築、または運用保守などを行う技術者のことです。
従来のインフラエンジニアは、平日は夜遅くまで社内でオペレーション業務をこなし、休日は常に社用携帯を持ち歩き、障害発生時には、直ちに会社やデータセンターに駆けつけるというのが一般的でした。しかし近年、この常識が大きく変わったのです。
サーバやネットワークはいわゆる「不動産」です。これらの機器はデータセンターに設置され、移動することは基本的にありません。そのため、機器を管理する責務を請け負うインフラエンジニアの仕事は、機器があるところで行われなければならず、地理的物理的な制約が非常に大きかったのです。そのため、「リモートワーク」というノマドな働き方がIT業界を中心に世間に浸透していく中、インフラエンジニアだけは、そのような新しい働き方をチョイスすることができませんでした。
ところが近年、クラウド技術の発達により、それらの「不動産」がクラウド化し、世界のどこにいても、Webブラウザ経由でサーバやネットワークにアクセスできるようになったのです。
今回は、これからインフラエンジニアを目指す方、既にインフラエンジニアだけどクラウド技術への理解がまだ深くない方に向けて、インフラエンジニアがより自由で豊かな働き方を手にいれるための知識をお伝えしようと思います。
ノマド時代におけるインフラエンジニアの必須スキル
ノマドな働き方を希望するなら、まずは皆さんおなじみ、世界的小売業者である"Amazon"が提供するITサービス、「Amazon web Service(以下AWS)」に関するスキルを身につけましょう。
いわゆる、”Infrastructure as a Service”と呼ばれるクラウド関連のサービスはAWS以外に代表的なもので言えば、”Microsoft Azure”や”Google Cloud Platform”などがありますが、いずれもAWSの市場規模には到底及ばず、AWSが圧倒的なデファクトスタンダードとして君臨しています。AWSの2015年通年の売り上げはなんと78億ドルに及び、AWSが保有するインフラ資源も、2位以下の企業の合計の10倍以上と言われています。
つまり、インフラの世界では、「クラウド=AWS」なわけですね。世界のどこにいっても、企業のITインフラにはAWSが使われているわけですから、AWSが自由自在に操れたら、それはまさに「世界のどこにいっても通用スキル」となります。
ちなみに国内のAWSパートナー企業である、クラスメソッドは、アメリカのバンクーバー、ドイツのベルリンに支店を持っています。バンクーバーとベルリンでは日本人のAWSエンジニアでも通用しそうですね。
AWSのようなクラウドサービスを扱う業務なら、インフラエンジニアは都会でも田舎でも、はたまた海外に住んでいても、同じ仕事を同じパフォーマンスでこなすことができます。まだAWSを触ったことがない方は、今すぐアカウントを作り、無料利用枠の限りで十分ですから、簡単にサーバやネットワークを構築して遊んでみましょう。
東京で案件を多数保有しているエージェントに登録する
次は、遠隔地からの作業が認められている企業を探しましょう。基本的に、そのような新しい働き方を取り入れている企業は東京にあることがほとんどです。つまり、東京で多数の取引実績のあるエージェント企業にエンジニア登録しておくことが重要と言えます。
リモートワーク可能案件は現状まだそこまで多くはないのですが、以下のエージェント企業であれば異常な数の案件を保有しているので、いずれ見つかるでしょう。ちなみに、月の報酬の相場はインフラ系エンジニアなら55万円〜70万円程度です。関東圏以外の案件だと、ここから10万円ほど下がるものと考えておいてください。
これらのエージェント企業については、こちらの記事で詳しく解説しています。
また、リモートワーク可能な副業案件のみを扱う特殊なエージェントもあります。時給2500円、月40時間労働の案件から多数取り扱っているので、リモートワークとはどんなものか体感してみるにはちょうど良いでしょう。
ちなみに、僕はエンジニアは正社員である必要性がどこにもないと考えているので、フリーランス向けのエージェントしかオススメはしません。「正社員になれば安定する」といった幻想をまだ抱いている方には残念ながらかける言葉がありません。。
まとめ:AWS×リモートワーク案件でインフラエンジニアは幸せになれる
東京のITエンジニアの報酬の相場はその他の地域の相場と比較すると10万〜20万円も高いので、地方在住エンジニアが東京のリモートワーク案件を見つけることができたら相当な儲けもんです。東京基準の高報酬を得ながら、地方基準の低コストで生活できるわけですから。
1年もあれば、フリーランスで十分戦えるレベルのAWSのスキルを身につけることは可能なので、ぜひ挑戦してみてください。