本記事は「未経験からITエンジニアになって辞めた人の体験談」というテーマで解説していきます。
ITエンジニアは「学習環境が整っている」「比較的給与が高い」などの理由から、未経験から転職を目指している方が多くいます。しかし転職後に様々な理由で短期間で辞めてしまう方がいることも事実です。
そこでこの記事では、未経験からITエンジニアになったものの辞めてしまった方の共通点や挫折しないポイントなどについて解説します。
- 未経験からITエンジニアになって辞めた人の体験談からわかる共通点
- 未経験からITエンジニアになる際に注意が必要な求人の特徴
- 未経験からITエンジニアへの転職を成功させるステップ
- 未経験からITエンジニアを目指す際におすすめのオンラインスクール
ITエンジニアとして挫折しないための準備について詳しく解説しているので、ぜひ最後までお読みください。
やまもとりゅうけん(@ryukke)
WEB/ITコンサルのワンダフルワイフ株式会社代表取締役。 新卒で東証一部上場企業にプログラマーとして就職したのち、27歳でフリーランスエンジニアとして独立し、サイバーエージェント大阪支店等に勤務。 現在は日本最大規模の複業コミュニティ「人生逃げ切りサロン」を開設し、3年間で参加者5000名超まで拡大させる。
目次
未経験からITエンジニアになって辞めた人の体験談からわかる「5つの共通点」
ITエンジニアを短期間で辞め未経験者の体験談には、主に以下の5つの共通点があります。
- 土日出勤・残業当たり前の会社だった
- 他の社員との能力の差に心が折れた
- 業務量が自身のキャパを超えた
- 周りからのサポートがなかった
- 職場の人間関係が悪い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 土日出勤・残業当たり前の会社だった
未経験者がITエンジニアを辞めた理由としてよく聞かれるのが「土日出勤・残業が当たり前の環境」です。
すべての会社が残業前提で働いているわけではないものの、土日も休めず、夜遅くまで仕事をするのが常態化しているケースは少なくありません。
未経験からの転職者にとって想定外の長時間労働であることが多く、体力・精神的に限界を迎えてしまうケースが多く見られます。
2. 他の社員との能力の差に心が折れた
IT業界には、若くして高いスキルを持つエンジニアが多数います。
社会人経験を一定期間積んでいる方にとって、自分よりも年下で優秀な人が多い環境は、自信を喪失してしまう大きな原因になります。「大学生のインターン生が自分よりも優秀な仕事をしている」と言った声も聞かれました。
多くの未経験者は能力差を埋めるために、平日夜や休日の時間を学習に割きます。しかし自身がどれだけ努力をしても、キャリアの差は簡単には埋まりません。このような状態が続くと、やがてモチベーションが低下し、退職に至るケースが多く見られます。
3. 業務量が自身のキャパを超えた
未経験からITエンジニアになった際、仕事を任されることは喜びである一方で、その業務量が自身のキャパシティを超えてしまうことがあります。
例えば、エラーチェックやデバッグ作業が終わらないと、次第に精神的なプレッシャーが積み重なり、限界を迎えることがあります。さらに業務量が自身のキャパを超えていると、休みが取れず、体力的にも精神的にも追い詰められていきます。
このような状況が長期間続くと、やがて仕事に対する意欲が薄れ、退職を考えるようになるのです。
4. 周りからのサポートがなかった
リモートワークが普及している中、未経験からITエンジニアになった人が感じる悩みの一つに「周りからのサポート不足」があります。上司や同僚と直接コミュニケーションを取る機会が少なく、不安や疑問が解消されないまま業務を進めなければならないケースが多くあるようです。
特に未経験者にとっては些細なことでも誰かに相談したいと思う場面は多くあるでしょう。十分な相談やサポートの機会を得られないと仕事に行き詰り、退職を考える要因となります。
5. 職場の人間関係が悪い
IT業界では社員が多忙すぎて、自然と職場の雰囲気が悪くなることがあります。皆が自分の仕事に集中しているため、協力や助け合いが少なく、仕事を丸投げされることも珍しくありません。特にSES企業で働く場合、周りはクライアントの社員であり、自社の仲間がいない環境であるため孤独を感じる方は多いです。
このような状態が続くとやがて自分の成長を感じられなくなり、退職を考えるようになります。
未経験者の体験談からわかること:一人前のITエンジニアになるには3年以上の経験を積むことが大切
未経験者の体験だからわかることは、転職先の会社で必要な教育・業務サポートを受けられないことが挫折の大きな原因となっていることがわかります。
そのためITエンジニアとして一人前になるには、3年程度の期間はしっかりとした教育や業務サポートをしてもらえる会社を選ぶことが大切になります。
実際1年目は雑務やスキルの習得に追われるため、独力で作業を進められてなくても当然です。2年目から3年目になると少しずつ仕事の流れが分かり、作業をこなせるようになりますが、依然として先輩のサポートが必要な場面が多くあります。
1~3年目の時期にしっかりと経験を積むことができれば、4年目には一人前としてある程度の仕事を担えるようになる方は多いです。新人の指導を行うなど周囲に貢献できる立場になり、自己成長を感じることができるでしょう。
短期間での退職を避けるためには、適切な教育環境が用意されている会社に入社することが前提になります。
未経験からITエンジニアになる際に注意が必要な求人の5つの特徴
未経験者にはどのような求人が適しているのでしょうか。こちらでは、避けるべき注意が必要な求人の特徴を5つ紹介します。
- 募集人数が多い
- 社員の平均年齢が低い
- 研修期間・内容が未記載
- 固定残業制をとっている
- 勤務形態が客先常駐になっている
一つひとつ見ていきましょう。
1. 募集人数が多い
募集人数が不自然に多い求人には、注意が必要です。多くの人を一度に採用する企業は、労働環境が厳しく離職率が高い可能性があります。このような会社は新人に対する教育やサポートが十分でないことが多く、スキルアップの機会が限られてしまう恐れがあります。
2. 社員の平均年齢が低い
社員の平均年齢が極端に低い企業も注意が必要です。IT業界全体では、若い社員が多いイメージがありますが、優良企業は年齢のバランスが取れている場合が多いです。
また社員の平均年齢が低い会社では、経験豊富な先輩から学ぶ機会が少なく、未経験者にとって厳しい環境になることが多いです。
3. 研修期間・内容が未記載
研修期間・内容が未記載の会社は教育環境が整備されておらず、未経験者が業務に必要な知識や経験を得る場が少ない可能性があります。
エンジニアとして一人前になるためには少なくとも3年程度の経験が必要とされる中で、研修やサポートがないと、業務に行き詰まり精神的にも肉体的にも疲弊することになりかねません。
4. 固定残業制をとっている
固定残業制とは、月々の給与にあらかじめ一定の残業代が含まれている制度のことです。一見残業時間が少なければ得に見えますが、実際には長時間の残業を強いられても、給与が変わらないというリスクがあります。
5. 勤務形態が客先常駐になっている
IT業界には、勤務形態が客先常駐となるSES(システムエンジニアリングサービス)企業が多く存在します。客先常駐とはクライアント企業のオフィスで働くスタイルで、自社の上司や同僚と顔を合わせる機会が少なく、孤独を感じやすい勤務形態です。
未経験からITエンジニアになる際には、勤務形態も重要なポイントとして考慮しましょう。
未経験からITエンジニアへの転職を成功させる4つのステップ
未経験からITエンジニアとして一人前になるには、入社した会社のサポートが欠かせません。しかし入社前に必要なスキルを身に付けるなど、自身の努力も必要です。
こちらでは未経験者がITエンジニアへの転職を成功させるための4つのステップを紹介します。
- 職種を選ぶ
- スキルを習得する
- 成果を作る
- エージェントを使って転職先を探す
一つひとつ見ていきましょう。
1. 職種を選ぶ
未経験からITエンジニアへの転職を成功させるためには、まず自分に合った職種を選ぶことが重要です。
分類 | 職種 |
開発エンジニア | ・アプリケーションエンジニア ・フロントエンドエンジニア ・組み込みエンジニア |
インフラエンジニア | ・ネットワークエンジニア ・セキュリティエンジニア ・AWSエンジニア ・GCPエンジニア ・Azureエンジニア ・データベースエンジニア |
プロジェクト管理 | ・プロジェクトマネージャー ・プロジェクトリーダー ・システムエンジニア・ブリッジSE |
その他エンジニア | ・セールスエンジニア ・ヘルプデスク ・データサイエンティスト ・社内SE |
それぞれの職種には求められるスキルや業務内容が異なるため、自分の興味や得意分野に合わせた選択が必要です。
さらに職種を選ぶ際には、将来的なキャリアパスも視野に入れて考えることが重要です。自分が目指すキャリアに向けて、どの職種が最も適しているのかを考え、選択肢を絞り込んでいきましょう。
2. スキルを習得する
職種を選んだら、次に必要なのはスキルの習得です。
基本的なスキルとは「プログラミング言語」などのハードスキルだけでなく「ロジカルシンキング」「問題解決能力」といったソフトスキルも求められます。
スキル習得には、オンラインスクールを活用しましょう。オンラインスクールの多くは、現役のエンジニアから基礎から実践的なスキルまで効率的に学べる方法です。パソコンがあれば時間や場所を選ばずに学習を進められる点も魅力です。
3. 成果を作る
成果を示すための代表的な方法として、ポートフォリオの作成があります。ポートフォリオは自分が学んだことや実際に作成したアプリケーションなどをまとめ、採用担当者に自分のスキルを具体的に示す方法です。
また資格の取得も有効な手段です。例えば「基本情報技術者試験」や「応用情報技術者試験」といったIT関連の資格を取得することで、自分の知識とスキルを客観的に証明できます。
4. エージェントを使って転職先を探す
未経験からITエンジニアに転職する際には、エージェントの利用が効率的です。IT業界に精通したエージェントが自身のスキルや希望に合った求人を紹介してくれるだけでなく、転職活動全般をサポートしてくれます。
さらにエージェントは企業との連絡調整や条件交渉も代行してくれるため、自身の負担を減らしつつ、より良い条件での転職を目指すことが可能です。エージェントの力を借りることで、未経験からでもスムーズにITエンジニアとしてのキャリアをスタートさせることができるでしょう。
未経験からITエンジニアを目指すなら「テックステージ」がおすすめ
スキルの習得にはオンラインスクールの活用が有効ですが、数ある中からどれを選べば良いのか悩んでいる方は多いでしょう。
未経験からITエンジニアを目指す方には「テックステージ」の活用を強くおすすめします。「テックステージ」はスキル学習だけでなく、ITエンジニアとしての長期的なキャリアプランづくりまでサポートしてくれるためです。
こちらでは「テックステージ」の3つの特徴を紹介します。
- 実績・経験豊富なコーチによるキャリア支援を受けられる
- 長期的なキャリア設計をサポートしてもらえる
- ハードスキルとソフトスキルが学べる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
>>テックステージの無料パーソナルキャリア相談会への申込みはこちら
1. 実績・経験豊富なコーチによるキャリア支援を受けられる
テックステージの最大の特徴は「パーソナル転職トレーニング」が付くことです。「パーソナル転職トレーニング」とは、専任のキャリアコーチが「自己分析」「キャリ設計」「面接対策」を行うサービスです。
テックステージではIT業界で経験を積んだ方のみをキャリコーチとして採用しています。
2. 長期的なキャリア設計をサポートしてもらえる
テックステージは、他の多くのプログラミングスクールのように「転職保証」を行っていません。「転職保証」の実態は、プログラミングスクールと提携している会社への就職斡旋でしかない場合が多いです。
確かなスキルを身に付けて、適切なキャリアプランが描ければ、自ずと転職活動は成功します。あえて「転職保証」を打ち出す必要はないのです。
3. ハードスキルとソフトスキルが学べる
テックステージでは、プログラミングのハードスキルを身に付けられることはもちろん、ソフトスキルの習得にも力を入れていることが特徴です。
開発現場で求められる能力は「プログラミング言語を書く力」だけではありません。「論理的思考力」や「問題解決能力」といったソフトスキルが欠かせません。
決して黙々とパソコンに向かってプログラムを書いていれば良いという仕事ではありません。
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最後に:未経験からエンジニアを目指すなら教育・サポート環境が整った会社を選ぼう
未経験からエンジニアに転職し短期間で辞めてしまう方は、少なくありません。原因の多くは、教育・業務サポートがない会社に転職してしまったことです。
エンジニアとして一人前になるには最低でも3年程度の期間は必要です。この期間会社からしっかりとした教育やサポートを受けられれば、4年目以降にはサポートなしでも独自に作業が進められるようになります。