本記事では「IT業界の転職」というテーマで解説を進めていきます。
IT業界は転職が多いと言われています。しかしいざ自分のこととなった時に「転職の多さは企業に悪いイメージを持たれるのでは」と不安に感じる人は多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、IT業界で転職が多いと言われる理由や成功のポイントについて解説していきます、
- IT業界では転職の多さは不利になるのか
- 世代別転職回数と年収
- 転職が多いと言われる理由
- IT業界で転職を成功させるためのポイント
- 未経験からIT業界に転職できるプログラミングスクール
IT業界での転職に不安がある方は、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
やまもとりゅうけん(@ryukke)
WEB/ITコンサルのワンダフルワイフ株式会社代表取締役。 新卒で東証一部上場企業にプログラマーとして就職したのち、27歳でフリーランスエンジニアとして独立し、サイバーエージェント大阪支店等に勤務。 現在は日本最大規模の複業コミュニティ「人生逃げ切りサロン」を開設し、3年間で参加者5000名超まで拡大させる。
目次
IT業界では転職の多さは問題ではない
IT業界では転職が多いことが、キャリアに悪影響を与えることは一般的にはありません。IT業界ではシステムの開発工程において、会社ごとの専門領域が異なるため、キャリアアップするには転職は欠かせないためです。またIT業界では、専門性やスキルの高さがなにより重視されます。
つまり転職回数が多いことよりも、即戦力で役立つかどうかが採用の可否に大きな影響を与えるのです。
ただし経験や実績にならない短期的な離職はマイナス評価になります。転職がキャリアアップのためではなく、単純に同じ職場で働き続けられない人という印象を与えてしまうためです。IT業界では転職の多さは問題にはなりませんが、妥当性は問われます。
IT業界の世代別転職回数と年収
こちらではIT業界の転職の実態を以下の2点から説明します。
- 世代別転職回数
- 転職回数別の年収
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 世代別転職回数
まず実際の転職回数の実態を確認してみましょう。以下の表は「パーソルクロステクノロジー」が調査した世代別の転職回数です。
転職回数 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 |
0回 | 76.1% | 45.4% | 41.9% | 44.4% |
1回 | 18.8% | 23.9% | 18.3% | 23.5% |
2回 | 2.0% | 17.9% | 18.3% | 17.3% |
3回~ | 4.0% | 12.8% | 21.5% | 14.8% |
30~50代で転職経験がない方は約4割です。リクルートの調査によれば全世代・全業界でも転職未経験者は4割程度であるため、ITは特別転職が多い業界とも言えません。
転職回数を見ると20代では0回が最も多く、30代では1回の方が約2割、2回以上の方が3割を占めます。
20代では一つの会社でスキルを身に付けて、30代で転職を考える方が多いことがわかりますね。
2. 転職回数別の年収
次に転職が年収に与える影響について見ていきましょう。以下のグラフは、ITエンジニアに特化した転職サイト「Forkwell」を運営するGroovesによる「転職回数による平均年収の変化」のグラフです。
引用:ITmedia NEWS
このグラフからは、4回以上転職した方の年収が25歳以上では最も高くなっていることがわかります。20代前半では453万円と最も低いものの、25歳で631万円となり他の回数を大きく引き離しします。
一方で転職0回の方はほとんどの年代で年収は下位です。20代での年収の増加幅が明らかに他の回数に比べて緩やかで、その後も大きな伸びはありません。
このように転職回数が多いことは、順調にキャリアアップして年収を増やせていることを示しています。
IT業界で転職が多い3つの理由
それではIT業界では「なぜ転職が多いと言われるのか」、また「転職が年収のアップに有効なのか」について解説します。
- 人材不足から求人が多い
- 自身のスキルを他の会社でも活かしやすい
- 目指すキャリアの実現に転職が必要な場合が多い
一つひとつ見ていきましょう。
1. 人材不足から求人が多い
IT業界で転職活動が活発に行われる理由の一つが人材不足です。人材不足とは、単純に需要に対して単純に人材が不足してだけではありません。IT業界は技術革新が早く、新しいスキルを身に付けた即戦力の人材が特に不足しています。そのため多くの企業が積極的に求人を出し、人材獲得競争が活発に行われているのです。
またIT業界では転職エージェントが多く、気軽に転職を検討できる環境があることも大きな要因でしょう。
転職エージェントを利用すれば、必要なスキルや年収の比較検討がしやすくなります。
このようにIT業界では人材不足とそれに伴う転職活動の環境が整備されていることが、転職が多い印象につながっています。
2. 自身のスキルを他の会社でも活かしやすい
IT業界の求人では、使用するプログラミング言語や必要なスキルが明確に示されます。そのため自分のスキルセットが求人に合致するかどうかを簡単に判断できます。例えば「Java」や「Python」の経験がある場合、それを活かせる企業を見つけるのは難しくありません。
自身のスキルを活かせてより好条件で働ける会社があれば転職の大きな動機になりますね。
3. 目指すキャリアの実現に転職が必要な場合が多い
IT業界では、企業ごとに担当する開発工程や専門性が異なります。例えばプログラマーとして経験を積んだ後にコンサルタントを目指す場合、同じ会社でステップアップできる可能性は低いです。
下流工程の仕事しか請け負わない会社に所属している場合、自分が上流工程の仕事をしたいなら転職を考えざるを得ません。
IT業界で転職を成功させるための3つのポイント
IT業界で転職を成功させるために抑えておくポイント
- 自己分析をする
- 一貫性したキャリアプランを設計する
- 適切な面接対策をする
一つひとつ見ていきましょう。
1. 自己分析をする
転職を成功させるためには、まず自分の強みやスキルをしっかりと把握することが重要です。過去の経験を棚卸し、自分が何を得意とし、どのような価値を企業に提供できるかを理解しましょう。
自己分析がしっかりできていればは、転職先が求めることと自分が提供できる経験やスキルとのミスマッチも防げます。
自己分析で具体的な実績やスキルを整理できていれば、面接時にもスムーズに自身をアピールできるでしょう。
2. 一貫性したキャリアプランを設計する
転職活動を始める前には、一貫したキャリアプランを設計しましょう。キャリアプランが曖昧だと何度転職を繰り返しても、年収のアップや自身のなりたい姿に近づけません。
自身のキャリア目標を明確にし、それに基づいた転職活動を行うことで、成功率が上がります。
例えば将来的にプロジェクトマネージャーを目指すのであれば、そのために必要なスキルや経験を積むための転職を計画しましょう。
3. 適切な面接対策をする
自己分析やキャリアプランをしっかりと面接で伝えることが大切です。面接官は「なぜ前職を辞めて自社に転職したいのか」を知りたがります。理由があいまいだと「採用してもまたすぐに辞めるのではないか」と疑われてしまいます。
退職理由を明確にし、それを志望動機と結びつけることが重要です。
例えば「新しい技術を学びたい」「キャリアアップを目指したい」といった理由を具体的に述べ、その上で自社でどう活かせるかを伝えることで説得力が増します。
未経験からIT業界に転職できるプログラミングスクール5選
未経験者がIT業界での転職に成功するためには、一定程度のスキルや実績を積むことが必要です。こちらでは、IT業界への転職に強いプログラミングスクールを5つ紹介します。
- テックステージ
- ワンダフルコード
- DMM WEBCAMP
- LINEヤフーテックアカデミー
- Raise Tech
一つひとつ見ていきましょう。
1. テックステージ
テックステージは業界初の「パーソナル転職トレーニング」を提供するオンラインスクールです。「パーソナル転職トレーニング」とは、長期的なキャリア形成を支援するためプログラムです。プログラミング学習と並行して、「自己分析」「キャリア設計」「面接対策」を行うことで、自分らしいキャリアを歩めるようにサポートします。
多くのプログラミングスクールが売りにしている「転職保証」の実態は、提携している企業への就職斡旋でしかありません。企業を選べないため「人手不足のブラック企業」を紹介されるリスクも高いと言えます。
テックステージは提携の会社への転職を前提したスクールではないため、個々人にあったキャリアプラン策定をサポートし、長期的なキャリア形成づくりに最適です。
>>テックステージの無料パーソナルキャリア相談会への申込みはこちら
2. ワンダフルコード
ワンダフルコードは複業サロン「人生逃げ切りサロン」内で提供されるプログラミング講座です。「人生逃げ切りサロン」とはフリーランスを目指す人が集まるコミュニティで、メンバー同士の情報交換や無料の講座の受講ができます。ワンダフルコードは、より本格的にスキルを身に付けるために用意された有料講座です。
まずは無料講座を受講してみてエンジニアが自身に合っているか試せることがメリットですね。
ワンダフルコードでは、「Ruby」というプログラミング言語を中心に、エンジニアになるためのマインドセットや開発環境の構築、ITインフラの知識について学べます。
3. DMM WEBCAMP
引用:DMM WEBCAMP
DMM WEBCAMPはIT人材輩出数8000人以上を誇る大手プログラミングスクールです。未経験者に特化したカリキュラムを提供し、転職成功率は98.8%と高い実績があります。また受講生の離職率も2.3%と低く、安定したキャリアを築けると評判です。
このスクールでは、実務に直結したスキルを学び、卒業後の転職サポートも充実しています。例えば、企業とのマッチングや面接対策など、細やかな支援が受けられます。
4. LINEヤフーテックアカデミー
LINEヤフーテックアカデミーは未経験からエンジニア転職を目指す人に向けたプログラムを提供しています。実績豊富なキラメックスによる転職サポートを受けられ、紹介可能な求人は1000社以上にのぼります。
東京以外にも、愛知、大阪、福岡といった地域の求人紹介も行っており、地域にこだわらず転職活動を進められるのが特徴です。
5. Raise Tech
引用:Raise Tech
Raise Techはプログラミングだけでなく、実践で必要とされる交渉術やコミュニケーション術を養うスクールです。目的や目指すキャリアに合わせて学びの内容を選択でき、個別のポートフォリオ作成支援や履歴書の添削も行っています。
また、無料で転職や案件獲得に向けた全ての支援を受けられるため、未経験者でも安心してステップアップできます。例えば、特定のプロジェクトに参加しながら学べる環境が整っており、実践的なスキルを磨けます。
まとめ:IT業界で転職の数は不利ではない!大切なのはスキルとキャリアプラン
この記事では、IT業界の転職について解説してきました。IT業界では転職でキャリアアップを目指すことは一般的です。
そのため転職の回数によって企業に悪いイメージを持たれることは少ないですが、一貫したキャリアプランを持つことが大切です。キャリアプランのない転職は、企業に「うちの会社もまたすぐに辞めてしまうのではないか」という不安を与えることにつながります。
未経験の方が長期的なキャリアプランを考える際には「テックステージ」をご利用ください。プログラミング学習と並行して、長期的に成功できるキャリアプランづくりをサポートしてもらえます。ぜひ活用を検討してみてください。